
現在の仕事に就いた経緯を教えてください。
2007年12月設立の神楽フィースト株式会社は、当初、ガソリンと水の混合試験を行うゼロエナジ―インスティテュートというエネルギー研究機関でございました。また、私ども本業のシステム関係のお仕事がありまして、港湾業界に携わっていた事もあり、貿易の事業をやっておりました。そこであるお客様から引き合いがあり、「ワインの酸化を抑制する何かを考えて中国で作ってくれないだろうか」というご要望をいただいて、現在の神楽デキャンタの元になるものを作ろうと中国に渡ったのが最初でございます。
最初の一年間、中国で30社ほど話し合いをさせていただいて、3社腕のあるところと試作を行いました。試行錯誤しながら現在の原型を作っていったのですが、中国では製品の完成度達成が不可能だということから、日本に戻ってまいりました。日本で金型を製造する会社とご相談申し上げたところ、2年半かかり、良くはなってくるけど完成にまでまだ道のりがすごくあるというところで、断念をされてしまいました。
その後また他の金型制作事業者の方とやるのですが、最後石川県の石川樹脂工業さんというところと巡り合いました。結果的には最初の取組から6年ほどかかりましたが、そこでようやく物が完成しました。そういったご協力いただいた企業さんがいたという事が私にとって、とてもラッキーでした。