2022.07.01

武蔵通商株式会社/株式会社フェイバリット

代表取締役社長 澤田仁

武蔵通商株式会社/株式会社フェイバリット

Q

現在の仕事に就いた経緯を教えてください。

大学卒業後、メガバンクの方で約13年間勤めておりました。元々、武蔵通商という会社は父が創業した会社で私は長男でしたが、会社を継ぐという話は親子間でもしていませんでした。私は就職したメガバンクでずっと勤めていくつもりでしたが、10年ほど経ったくらいの時に父から「会社を継がないか」と連絡がありました。

その時は継ぐつもりはないと言ったのですが、様々な事業会社の社長さんと接点を持ってやっている中で、事業も非常に面白いということを結構感じていました。そこへタイミングよく父からそんな話もあり、事業の内容や課題などを聞いて、自分も事業をやってみようかと思ってこの世界へ入りました。

Q

仕事へのこだわり、
新人時代からどういう仕事観を築いてきたのか

物流業界というのは、非常に裏方的なイメージが強いと思います。ある意味、少しブラック的なイメージの強い業界の一つなのではないでしょうか。現在は、普通免許すら持ってない若い方達が非常に増えています。若い人たちが来ても定着しません。日本の物流というのは結構先進的で、宅配に見られるようにきちんと時間を厳守する、仮に留守であったとしても再配達して届ける。

そういったことは、日本特有のきちんとした物流の文化というものがあります。物がある限り、物流というのは不滅です。何か非常事態が起きると物流は、物資などを供給しなくてはいけないため、ある意味エッセンシャルワーカーの一つだと脚光を浴びるものの、実際に従事している人達というのは、労働時間も長く拘束されている割には給料もそんなに良くないという現実があります。

現在、物流自体のニーズはありますが、非常に価格競争に陥っています。大手の物流さんは機動力も資本力もあるので、価格競争力もあります。ただ我々のような会社は、ニッチでもいいのでその分野のガリバーになっていきたいなという思いでグループの事業拡大を今図っているところです。

Q

「幸福」や「幸せ」について、社長ご自身のお考えや、
感じることはありますでしょうか?

良い会社であるためには、良いサービスを提供してお客さんに感謝されることがまず一つ。二つ目は、働くみんながハッピーであること、幸せであることです。その幸せであることは個人差があるとは思いますが、日々この仕事をしていく中でやりがいを感じている、あるいはその会社に来て充実感があることです。もう一つは経済的な部分での安定性。こういったものも当然必要になってきますので、大きく言うとその二つを両立していく必要があるのかなと私は思っています。仕事が楽しい、やりがいがあるというのは単にその仕事の業務内容だけでなく、みんなが太く長く会社で働いてもらうために心身ともに健康でなくてはいけません。

弊社では、健康経営というものにも力を入れています。つい先日も、厚労省の方で12000社くらいが健康優良法人ということで認定されているのですが、その中の上位500社の中に弊社は2年連続で選ばれております。幸せになるためにはまず健康が一番の基盤になりますので、そこには非常に力を入れております。

Q

今後の目標について教えてください。

弊社は父から受け継いだ会社ではありますが、特に精密機械や医療機器のMRIやCTといったものを輸送して搬入したり、あるいは海外輸出したりするような仕事をしています。5年くらい前からは美術品や高級家具の輸送分野にも出ていきました。

他の物流会社との差別化を図り、同じ温度感、同じ品質でやってくれる会社ということで各メーカーさんからもご評価いただくようになりました。そういったところで我々はこれからももっともっと更にブラッシュアップして磨きをかけて、付加価値の高い仕事をして、この業界の中で強み特長を持った圧倒的存在感のある企業を目指していきます。

Q

最後に、若者へのメッセージをお願いいたします。

今後も物流は物がある限り不滅であり未来へと続いていく仕事であると思います。ただ一方その若い人たちに対してどれだけ魅力のある業界に映っているのかというと、そこはまだまだ課題も多いですし、業界を挙げてもっと若い人達にも良い意味で情報発信もしていかなくてはいけません。

ただこの物流無くして社会のインフラの充実は図れないと思っています。これからどんどん労働人口が減っていくという中で、これから若い人達の力というのは、我々の物流業界においても必須です。是非、若い方達にチャレンジしていただいて、弊社としても微力ながら皆さんが大いに力を発揮できる職場環境をさらに改善して、良い職場にしていきたいと考えております。若い方達の力が必要となりますので、ぜひ力を貸してもらえたら私としても本望であります。