2023.05.09

株式会社LINGs

代表取締役 川中子輝昂

株式会社LINGs

Q

現在の仕事に就いた経緯を教えてください。

16歳の頃に鳶職として独立したのですが、19歳で事業譲渡に至りました。当時の私は少々天狗になっていたところがあり、さらに知人の弁護士から掛けられた「お前って視野狭いよね」の言葉によってなんとか視野を広げたいと奮起し、選んだのが大学進学という道でした。

それまでは非常に狭いコミュニティで生きてきた私でしたが、大学での仲間達との出会いを通じてどんどんと世界が広がっていく感覚があり、ひいては大学2回生の頃、世の中の人達の可能性も広げていきたいと考えたことが起業のきっかけでした。当初は「中卒・高卒者の可能性を広げていきたい」という思いにしたがって、人材紹介・人材派遣業をメインに行い、その後現在にも繋がる軽貨物事業に手を広げていきました。

まずは皆さんにドライバーからキャリアをスタートして頂き、ゆくゆくは軽貨物関係の起業家・事業家として巣立って頂くという方向での事業に舵を切ったのです。これは自分の人生を振り返ったところで、やはり起業・経営が自身の可能性を広げるターニングポイントだったと考えたことから、同様のプロセスを皆さんにも経験してもらいたいという思いが発端となっています。

Q

仕事へのこだわり、
新人時代からどういう仕事観を築いてきたのか

「ヒトの可能性を広げる」という理念を最重要視しており、この理念に反することは一切しないというのがこだわりです。「ヒト」をあえてカタカナで表記しているのは、もともと中卒・高卒者の可能性を広げたいという思いから始まり、そのうち学歴に関係なく若者全般を、年齢に関係なくすべての人達を、個人に限らず法人までをという風に、支援したい方々の範囲が広がってきたためです。

現在は、軽貨物の分野で事業家・起業家をどんどんと輩出できるような教育体制を整えると共に、企業および起業家の方々がより勝ちやすくなるようなプラットフォームを開発し、皆さんの可能性を広げるための新規サービス展開に注力しています。

Q

「幸福」や「幸せ」について、社長ご自身のお考えや、
感じることはありますでしょうか?

幸福とは、少しずつでも右肩上がりで成長し続けられている状態を指すのではないかと思います。たとえ一時的に急成長して社会からもてはやされたとしても、その後ガクンと落ちぶれてしまっては決して幸福とは言えないのではないでしょうか。

会社として勢いが大切なときは当然ありますが、人生をトータルで見たときに自分自身が前に進めている状態あること、そしてその状態を継続できていることが何よりの幸福だと思います。

Q

今後の目標について教えてください。

5年後の展望としては、軽貨物事業におけるパートナー会社様を500社・1万人規模まで拡大し、自社においては1500名まで増員したいと考えています。軽貨物において肝となるのが、案件・車両・人の3つなのですが、先の目標のためにはこのいずれも手厚くしていく必要があります。

まず案件周りでは、プラットフォームの開発・運用を通じて、今後は荷主系の案件も精力的に獲得していけたらと考えています。次に車両周りについては、5年以内に1万5,000台の車両増備が必要となる他、その間のメンテナンスにも対応していかなければなりません。

最後の人員確保に関しては比較的順調に進んでいる状況ですが、それでも目標達成のためにはさまざまなチャネルを活用しながら採用体制を強化していく必要があるでしょう。このように課題は多くあるものの、目指すべき地点を見失わずに一歩一歩前進を意識していきたいものです。

Q

最後に、若者へのメッセージをお願いいたします。

私はよく「ピンチはチャンス」という言葉を使うのですが、それは20代の頃に修羅場こそ前向きな意識を持って乗り越えてきたからだと思っています。乗り越えられなさそうな壁が目の前に来たときこそ、ダメだと思うのではなく、もう上がるしかないとポジティブに挑んでいく。

その姿勢こそが成長に繋がり、ドラマを生み、周囲にも夢を与えるのではないでしょうか。よって、皆さんにもピンチのときの方がプラスに転じる要素が多いということを公私ともに意識して頂きたいと思います。