2023.03.13

株式会社ECLART

代表取締役 南 裕大

株式会社ECLART

Q

現在の仕事に就いた経緯を教えてください。

もともと15店舗ほどの美容室を管理し、各店舗のマネージャーや店長、副店長を束ねる本部のマネージャー職に就いていました。しかし事実上の降格人事が行われ、私はそのショックから1年ほど、公私ともに精力的に活動できない日々を過ごしました。しかしこのままではあまりに良くないと一念発起し、忘れかけていた現場感を取り戻すためにも、改めて現場の業務に没頭することを決意したのです。

その後は1年をかけて、ホームページを自身で制作したり、Instagramで個人集客を行うノウハウを獲得したり、新規のお客様からの指名を増やしたりと「現場に強い美容師」へと成長を遂げていきました。自信を取り戻し、いよいよ転職しようと求人を見比べていたところ、客単価1万円以上の会社は給与が安い、客単価が5,000円程度と安いところは給与が高いという2択しか選択肢がないことに気が付きました。

ならば、お客様の平均単価が1万円以上で美容室の給与も高い、そんな美容室を作れば新たなマーケットを開拓できるのではないかと独立起業した次第です。結果、その目論見は見事に当たり、現在では複数店舗を展開しています。

Q

仕事へのこだわり、
新人時代からどういう仕事観を築いてきたのか

過去、実力のある美容師がどんどんと抜けたことで経営が立ち行かなくなり、結果的に潰れてしまった美容室を何件も見てきました。そこで学んだ教訓は「美容師がいなくなったら美容室は終わる」ということでした。つまり、美容室経営で最も重視すべきは集客より求人であり、新しい美容師がどんどんと入ってくる体制さえ築けていれば経営は安泰だと確信したのです。

そこで、美容師求人に特化するために思いついたのは「自分が働きたいと思える美容室かどうか」を基準に組織づくりを行うことでした。たとえば個人経営ではなく「株式会社」の法人格になっている、立地条件は駅から3分以内、店舗がおしゃれで個室形式になっている、客単価が安すぎないなど、自分の理想を実際の店舗づくりに反映させ、結果「美容師の集まる美容室」の実現に成功しました。

Q

「幸福」や「幸せ」について、社長ご自身のお考えや、
感じることはありますでしょうか?

組織の中で働く以上、人間関係からは逃れられません。そこで重要となるのは性格や人格の良さだと思います。しかし性格があまりよくない人、人格があまりすぐれない人は社会に必ずいるものです。私の考える幸福経営とは、そのような問題を抱える人達と周囲の人達がうまく付き合えるように、会社が潤滑油となってあげることです。

よって、まずは良い性格、すぐれた人格の持ち主である方々が気持ちよく働けるように努め、問題のある人にはそれとなく諭すことで、本人が自分の劣っている部分に気づけるように計らってあげること、それが皆の幸福と円滑な組織運営に通じると思っています。

Q

今後の目標について教えてください。

現在、直営店を6店舗、FC店を6店舗運営している弊社ですが、今後はFC店をより拡大していきたいと考えています。具体的には、マネージャーや責任者は本部出身の者をあてがい、運営はすべてこちらで任せて頂くことで「必ず勝てる美容室」の出店をサポートし、FCオーナーとなる方には投資者となって頂くような関係性をイメージしています。

Q

最後に、若者へのメッセージをお願いいたします。

若いときはぜひ、理不尽だったり不平等だったりする刺激の多い場所で働いてください。なぜなら、20代の若いうちから何の修行にもならないような楽な場所を選んでしまうと、後々年を取ってから大変な目に遭ったとき、辛さが何倍もに膨れ上がるからです。

したがって、嫌な目は20代のうちにすべて経験してしまって、実力をつけてから30代で次の素晴らしい環境へ身を移した方がいいと思います。また、自分の性格・人格を良くするために『7つの習慣』という本をぜひおすすめしたいと思います。何か嫌なことがあったときこそ、このような名著から学びを得て、自分を高めていきましょう。