2023.05.09

株式会社ベルウェール 渋谷

代表取締役社長 兼 会長 平野宏

株式会社ベルウェール 渋谷

Q

現在の仕事に就いた経緯を教えてください。

もともとは車のブレーキフルードを交換する機械で特許を取得し、その販売に従事していたのですが、1974年頃から電話機やFAX、電話転送装置が普及し始めるとそちらのニーズの方が高まり、特に電話転送装置の販売に力を入れるようになりました。

すると、とあるお客様から「自宅で仕事の電話を受けていると、おちおち買い物にも出られないから、電話応対代行のような業務をしてもらえないか」というご要望があり、コールセンターの走りとなる取次電話秘書サービスをスタートすることにしました。その後、アメリカからテレマーケティングの文化が流入し始めると、みるみるうちに需要が伸び、現在の形態に至った次第です。

Q

仕事へのこだわり、
新人時代からどういう仕事観を築いてきたのか

最も大切なのはWHY(なぜ)とHOW(どのように)の精神だと思っています。たとえば何かクレームが発生した際にも「どのように起きたのか」と全体像をまず掴み、「なぜ起きたのか」と原因を追究していかなければ的確な解決策を講じることはできません。

したがって、どのような問題点に対しても疑問を持って調べるという姿勢を常に心がけ、改善に努めるようにしています。弊社のサービスは顧客満足度に裏打ちされたそのクオリティの高さが特徴ですが、それはこのような日頃のWHYとHOWの精神が根本にあってこその結果だと捉えています。

Q

「幸福」や「幸せ」について、社長ご自身のお考えや、
感じることはありますでしょうか?

アメリカでは「3 good things」といって、寝る前に今日起こった3つのいいことを思い出すと、日々の幸福度が増すと言われています。人は一般的に1日の中で嫌なことが起こると、どうしても床に入った際にそれを思い出してしまってそのまま眠るということが少なくありませんから、寝る前に意識的にポジティブに切り替えることは非常に効果的であろうと私も思います。

それは何気ない日常から幸せを感じ取るトレーニングにもなるでしょうし、日々のささやかないいことを重ねていけば、誰しも幸福な気持ちになれるのではないでしょうか。いずれにせよ、幸福には明るく楽しく生活する習慣を身につけることが寛容です。

そのために重要な要素は、読書、多くの人と出会うこと、旅だと私は思います。読書に関しては、社内の休憩スペースに図書館まで設けたほどです。したがって社員達には、仕事は仕事でいいけれどもこの3つを意識して積極的に実行するように、そして精神の充実を図るようにと伝えています。

Q

最後に、若者へのメッセージをお願いいたします。

弊社では幅広い年代の社員が活躍していますが、いわゆるZ世代、ゆとり世代の方々は45歳以上の社員と比べて、がむしゃらに努力をする傾向がやや少ないように感じます。

それは45歳以上の人達が厳しい就職氷河期において100社、200社と面接を受けてやっと採用を勝ちとるような時代を経験してきたからでしょう。一方今の若い方は人手不足の時代を生きていますから、1社~2社受ければ受かってしまうことも少なくなく、そのためにチャレンジ精神を培うチャンスが少なかったのではないかと推察します。

そこで私からお伝えしたいのは、ぜひ目的意識を持って自分の仕事に取り組んで頂きたいということです。そうすれば、何か面倒ごとが起きてもすぐに他へ逃げてしまおうといった気はなくなります。そしてその踏ん張る力こそがチャレンジ精神を醸成する源となるのだと思います。