2023.05.09

株式会社ベジタブルテック

代表取締役 植田一成

株式会社ベジタブルテック

Q

現在の仕事に就いた経緯を教えてください。

祖父母がもともと農家を営んでいたことに加え、茨城県と言う地域柄、近隣でも農家を営む方が多く、農業とは非常に縁の深い環境で育ちました。しかし20~30年も経つと、専業農家はゼロ、兼業農家でも活動されているのは数件のみという状況になってしまい、この窮地を救うために何かできることはないかと頭を悩ませた末に思いついたのが、私達のホームである電気工事の技術・知識を活かした植物工場だったのです。

農業においてはずぶの素人の私達ですが、植物工場の設備部分であれば私達がこれまでやってきたことをすべて活かせるだろうと考えました。そこでさまざまな農家さんや植物工場を訪ね、栽培の指導を受けるといったところから計画をスタートさせ、2018年に父が代表を務める「つくば電気通信」のグループ会社として、ベジタブルテックを創業致しました。

その後、2021年に第1工場、2022年に第二工場を始動させ、おかげさまで安定した品質のものづくりができるようになったことから、生産量・お客様数と共に徐々に増加している現状です。

Q

仕事へのこだわり、
新人時代からどういう仕事観を築いてきたのか

一般的な畑の野菜は、「旬」と言われるように、それぞれ生産に適した時期があります。しかし植物工場は1年を通して栽培に最適な環境を提供できるため、いわば毎日を「旬」にすることができることが最大のメリットです。

よって、そのような植物工場のメリットを生かし、高品質の野菜を365日生産・提供し続けることが私達の存在価値ではないかと捉えています。特に当事業は地域貢献の思いからスタートしていますから、私たちの取り組みを通じて「茨城県産の野菜」が広く知れ渡り、ブランドとして全国に通用するような未来を常に見据えて邁進しています。

Q

「幸福」や「幸せ」について、社長ご自身のお考えや、
感じることはありますでしょうか?

従業員ともども、安定的な生活を送ることが1番の幸せではないかと考えております。特に近年はワーフライクバランスを重視する人が増えていますから、しっかりとメリハリをつけて仕事・プライベートの区分けすることは会社としても意識するべきところと認識しています。

ただ実際のところ弊社はまだまだ立ち上げ途中の会社で、新しい仕組み作りも随時行っているため、残業時間などについては課題が多いのも実状です。この点についてはいち早く安定的な事業体制を整え、社員ファーストの職場づくりを実現したいと考えています。

同時に、私達の事業が地域・社会貢献の一助になることは従業員にとってのやりがいでもあり、それもまた幸せの1つの形ではないかと思います。よって、事業の発展と共に皆のモチベーションのさらなる向上を目指し、私達の活動が広く認知されるよう努めていきたいものです。

Q

今後の目標について教えてください。

皆さんの口にするものを作るわけですから、やはり安全第一で、高品質のものを安定的かつ継続的に供給していくということに尽きると思っています。

また地域貢献の一環として、たとえば「九条ネギ」のように、茨城県の地名を掲げる形で我々の野菜をブランド化する計画も現在検討しているところです。並行して、今後は業販だけではなく小売にも注力していけたらと思っています。

Q

最後に、若者へのメッセージをお願いいたします。

誰しも大変なことや苦労することは必ずあると思います。しかし常に前向きな気持ちで進んでいけば、できないことはないはずです。たまには後ろめたい気持ちになってしまうこともあるかもしれませんが、とにかく常に前を向いて、なんでもプラス思考で考えていけるよう努めていきましょう。