2022.08.31

株式会社テクノシンセイ

代表取締役 木村健一

株式会社テクノシンセイ

Q

現在の仕事に就いた経緯を教えてください。

大学は近畿大学に行っていました。おばさんに「新しい事業を始めるから手伝ってくれないか」と紹介をしてもらってアルバイトを始めることになりました。そのアルバイト先はそこの社長と娘さんしかいなくて、娘さんが結婚してその旦那さんが跡を継ぐという事で、私と同じような年代だったので、一緒に事業を手伝ってくれないかという事でやり始めたのがきっかけです。

私は幼い頃の病気が原因で障がいを持っています。そういったことから簡単に健常者のようにどこでも就職できるわけではないので、声をかけていただいたアルバイト先に大学卒業後もお世話になることになりました。その後、年々いろいろ事業を拡大し、新社屋を作って設備も機械化が始まりました。最初は5人くらいでスタートしましたが、機械化が始まって現在、100名にまで増えました。二代目の社長が娘さんのお婿さんで、私が三代目です。三代目として、まったく適性はなかったのですが、現場で一緒にみんなと共に仕事していき、私が跡を継ぐことになりました。

Q

仕事へのこだわり、
新人時代からどういう仕事観を築いてきたのか

私が障がい者なので、健常者に負けないように、寝ないで努力をすることです。できない事をどうやれば自分でできるようになるかは創意工夫といったところです。真似をするのではなく、独自の製造の在り方、そういったところに賛同してもらった者が付いてきています。健常者とは視界が違うので、その辺りに対して違った目で物事を考えることができます。私が一生懸命現場で第一線に経ってやっている姿を見ると、健常者は負けてられないですよね。そういったところで、人の心を掴むというようなところを武器として社長に就任したと思っています。会社としてはオンリーワンの精神です。真似をしなくて自分独自の物を、大手さんがやっていなかった事に先駆けて取り組んでいます。

Q

「幸福」や「幸せ」について、社長ご自身のお考えや、
感じることはありますでしょうか?

今まで私に付いてきてくれた従業員たちに対してどういう事で恩返しができるのか常に考えています。新しい試みで、従業員全員に行き渡るように、スマホで何か気が付いたことを発信したり、常々「ありがとう」という言葉を大事にしています。従業員が幸せになることが私の幸せになると思っています。福利厚生や報奨金など、目に見える形で従業員に行き渡るように注力をしています。

Q

今後の目標について教えてください。

本業の方の黒字化を目指したいです。全盛期は110名いた従業員は、現在90名ほどになってしまいました。雇用を確保することが社会貢献にも繋がりますし、次の世代にどうやって継承していくか考えて進めていっています。

Q

最後に、若者へのメッセージをお願いいたします。

若い方には私たちの考えをあまり押し付けるというより、逆に我々の年代が勉強しないといけないなと感じます。骨のある人間というのは、先を行っているような気がします。最近は、スーツにネクタイじゃなかったら仕事ができない時代ではなくなってきました。若い子に対しては、逆にいろいろ学びたいと思っています。