
現在の仕事に就いた経緯を教えてください。
新卒で工作機械や産業機械などをリースするファイナンスリース会社に就職しました。しかし3年ほど経った頃、リース業よりも設備自体をお客様に提案できる販売業へ強く惹かれるようになり、さらに取引先のサプライヤーか数社から入社の打診を頂いたこともあり、私自身を最も評価してくださった企業へ転職することに。そこで販売業に従事していたものの、会社の進む方向性と、自身の理想とする企業像にだんだんズレが生じ始め、29歳のときに同僚2人と起業した次第です。
2023.03.10
代表取締役 川上正義
株式会社システムクリエイト
新卒で工作機械や産業機械などをリースするファイナンスリース会社に就職しました。しかし3年ほど経った頃、リース業よりも設備自体をお客様に提案できる販売業へ強く惹かれるようになり、さらに取引先のサプライヤーか数社から入社の打診を頂いたこともあり、私自身を最も評価してくださった企業へ転職することに。そこで販売業に従事していたものの、会社の進む方向性と、自身の理想とする企業像にだんだんズレが生じ始め、29歳のときに同僚2人と起業した次第です。
新卒で入ったファイナンスリース会社は規模でいうと二部上場クラスで、金利面ではとても大手クラスのリース会社に太刀打ちできませんでした。お客様からすれば金利が低い方が当然魅力的ですし、一時はこの歴然たる差に悩まされたものです。そこで私が考えついたのは、金利以外の付加価値をどのように設けるかということでした。
そして自身の知識やコンサルティング力をはじめとする「個の力」を高めることで、私自身が個人的に受注を受けられるように己を磨いていったのです。状況を動かすためにはまず自分から情報を取りにいき、自分を高めていくしかない。このような考えは、当時から今にかけても変わっていないように思います。
私が会社員だった時代は、朝早くから夜23時まで働き通し、休むとしてもせいぜい週1日といった体制がまだまだ当たり前でした。当時を振り返って1点残念だったと感じるのは、勉強をする時間がまったくなかったことです。よって、ある程度衣食住が整っていて、さらに学びを深められる時間があること、その2点が幸福に必要な最低条件ではないかと思います。
さらに、ワクワク感を持てるやりがいのある仕事をどのように作っていくか、また、そんな仕事を追及できる人材をいかに育成していくかという点は、中小企業だからこそ思う私なりの幸福経営です。会社もある程度規模が大きくなれば、経営企画部や一部のエリートが定めた方向性に従って仕事を進めていくしかなく、見ようによっては歯車の一部的な仕事が多くなります。だからこそ、私はやりがいのある仕事を自身の手で作り上げるワクワク感を皆に知ってもらいたいですし、そのためのサポートも喜んでさせてもらいたいと思っています。
キャッチコピーとして「デジタルものづくり創造企業」を掲げる弊社としては、人手不足や労働生産性の低さなど、課題が山積みの日本をなんとかデジタルの力で支えていけるよう、微力ながら尽力していきたいと思っています。
欧米と比べて日本で特に問題なのが、社会に出たときにすぐ実践に活かせるような「活用技術」の習得を教育段階で施されていないことでしょう。私達は世界中の最先端技術を可能な限り早く取り入れていくことで、他の日本企業の先進性向上に寄与すると共に、いずれは欧米レベル以上の活用技術を備えた人材の輩出に携わっていきたいと考えています。
かつて稲盛和夫氏の「盛和塾」に入塾していた際、私が最も衝撃的を受けたのが、人生成功の方程式「考え方×熱意×能力」でした。人である以上、能力や熱意がマイナスになることはまずないと思いますが、考え方はマイナス100点からプラス100点までさまざまです。つまるところ、いくら優れた能力や十分な熱意があっても、考え方がマイナスであれば、ハッカーのような犯罪者になることも大いにありえるのです。
たとえば、今の日本は人手不足でお先も真っ暗といった印象がありますが、就職したくともなかなかできない国のことを思えば、若い方にとっては逆にプラスに働くのではないでしょうか。このように、考え方を常に前向きに修正しながら物事に取り組んでいけば、きっと良い人生が送れると思います。