2022.09.06

株式会社アステム

代表取締役社長 野口敬志

株式会社アステム

Q

現在の仕事に就いた経緯を教えてください。

若い頃はなかなか自分の行く道が定まらず、どんな仕事に就こうかと試行錯誤する毎日が続きました。そして最終的にたどり着いたのが、父の創業した株式会社アステムへの入社だったのです。当初は学業を終えてすぐに加わることも考えましたが、まずは他社で経験を積むことが大事だと考え、関連する工事会社へ一度就職。およそ一年の修行期間を経て、当社でのキャリアをスタートさせています。

Q

「幸福」や「幸せ」について、社長ご自身のお考えや、
感じることはありますでしょうか?

当社が扱う工業製品は人目に触れることがなく、嗜好品などと違って品質も評価しづらい側面があります。そのため当社では「製品をどのように差別化し、付加価値を出していくか」といった企業努力を常に続けてきました。単にモノを売るのではなく、いかにサービス性を高めていけるかが非常に重要だと思うからです。つまりモノを売るのではなくコトを売ること、それが我々のこだわりであり幸せに繋がっていくのではないでしょうか。

特に当社の製品は受注生産品であり、注文を受けてからものづくりを始めます。当然ながら、ある程度の納期が必要になってしまうのは致し方ない部分です。しかし昨今では、業界の通例であれば三週間かかる納期を、中一日程度で納品することも可能にしてきました。お客様に感動していただけるように納期を短く設定し、付加価値や差別化を図る。そうしたこだわりが信頼を得る要因の一つになっているのだと思います。

Q

今後の目標について教えてください。

現在は国内において、当社のような短納期で付加価値をつくるビジネスモデルが需要を伸ばし続けています。同分野では業界シェアトップを走っていると言えるでしょう。しかし見方を変えれば、伸びしろがなくなってしまったという捉え方もできます。だからこそ新たな挑戦が必要なのです。

そんな中、5年ほど前にインドネシアにある会社をM&Aで取得しました。それを機にインドネシアでのビル火災於ける排煙システムを提供しているところです。現在はアジアの方々をはじめとする多くの人の命を守っていくことが当社の使命です。今後もそのための挑戦を続けていきます。

Q

最後に、若者へのメッセージをお願いいたします。

まず大切にしていただきたいのは、感謝の気持ちを持つことです。私自身も多くの人に支えられ、育てられ、ここまで生きてくることができました。若い皆さんもぜひ、そうした感謝の念を忘れずにいてほしいと思います。

そして挑戦し続けることを止めないでください。行動を始めなければ何も始まりません。人は動くことで初めて成果が出るのです。もちろん行動に移して挑戦すれば、失敗することもあるでしょう。ダメならダメで、またやり直せばいい。私はどんな苦境でも楽観的に物事を捉え、「どんな失敗であっても命が取られるわけではない」という意識を持ってやってきました。失敗から得られる経験や財産もあります。恐れずに挑戦を続けてほしいですね。