
現在の仕事に就いた経緯を教えてください。
弊社は1961年に創業され、私は幼い頃から創業者である父や祖母から「お前が2代目だ」と言われながら育ちました。そのせいもあって、いつか父の会社を継ぐという思いだけは小学校高学年からはっきりと持っていたように思います。
大学卒業後は、父と4年間という期限を決め、弊社の仕入先の1社であるメーカーに就職しました。最初の3年間は勉強、残りの1年は御礼奉公というつもりだったのです。私は同社の中でも花形部署とされるハードディスクやフロッピーディスクなどの精密機械の梱包設計を行う部署にて営業職に従事しました。
しかし蓋を開けてみれば営業らしい営業はすべて先輩の仕事で、私はどちらかと言えば新用途の開拓を望まれるようなお客様ばかり回され、複雑なご要望やときには癖の強い方々と渡り合わなければいけない経験を数多く重ねました。しかし当時身に付けた対応力は、間違いなく弊社へ入社してからの武器となったと感じています。弊社へ参加した当初はとにかく新規開拓に特化して営業を行っていたのですが、その頃にはもう、先方のご要望に対して柔軟に対応すること、自分の知識やアイディアをもとに提案を行うことが楽しくて仕方ありませんでした。
そうすると先方も私が知識が豊富な人間だということで次も声を掛けてくださり、最初は取引がなかったところから月数万円、数十万円、数百万円の取引を生み出し、結果的に1年間で1億円ほど売り上げたと記憶しています。