2022.12.01

カバーヘアーグループ/株式会社ハンサム

代表/副社長 谷本一典

カバーヘアーグループ/株式会社ハンサム

Q

現在の仕事に就いた経緯を教えてください。

19歳で広島県から上京し、美容専門学校を卒業後は都内の美容室にて4店舗勤務しました。その後、4店舗目として勤めたブランドサロンで株式会社ハンサムからお声掛けを頂き、副社長に就任。2011年にカバーヘアーグループを設立したという流れです。

Q

仕事へのこだわり、
新人時代からどういう仕事観を築いてきたのか

当グループは、会社はスタッフのために、スタッフはお客様のために何ができるのか、どうあるべきかを常に追求しています。会社の在り方としては、社是で掲げている「よりよい技術とサービスを世の中に、人格を養い豊かな生活を社員に」が理念です。「お客様から生涯必要とされる美容室」を追及しながら、スタッフの育成を通じて彼達・彼女達の仕事と人生を真に豊かなものにできる組織でありたいと思っています。また、目指すビジョンは「美容師としてやり続けられる人づくり・デザインづくり・組織づくり」です。生涯美容師として活躍し続けられる技術力の習得や人格の形成を促しながら、人間関係から待遇まで、安心して長く働ける環境をつくるよう努めています。

Q

「幸福」や「幸せ」について、社長ご自身のお考えや、
感じることはありますでしょうか?

個人的には、欲深くならずに仕事に打ち込んでいくことがすなわち中道が幸福に繫がると思っています。欲とはつまり煩悩のことですが、言葉を変えると「こうなりたい」というイメージのようなものです。もちろんこれは目標としてあっていいのですが、このイメージが「こうでなければならない」と自分をコントロールするような形になると、キリなく求める状態に陥ってしまい、結果、苦しむことになってしまいます。目指すところは人それぞれ違うわけですが、いずれにせよイメージに振り回されず、良い心を持って真摯に仕事をする「今」に専心することが幸福に繫がると思います。

そして、安心して仕事に打ち込むためには必ず経済力が必要となり、美容師として技術や接客を学ぶにもやはりお金は不可欠です。弊社が業界平均を上回る給料や、ノー残業デー、各種休暇制度など、社員達が金銭的、時間的にゆとりを持てるような待遇を整えているのはそこに理由があります。学びが止まってしまうと、思考が止まり、幸福の基準がアップデートされなくなり、時代や世の中から取り残されてしまうからです。

そして最終的には、過去の考え方に囚われて「こんなはずじゃない」と動けなくなります。そこで立ち止まってしまうのか、改善のために自身の幅を広げたり、深みを広げたりしようという学びの思考へ切り替えるのか。前者が苦しいことはもちろん、後者も決して楽な道ではありません。しかし「その苦しさの中に幸福がある」という感覚を持たない限り、真の幸福の境地には至れないと思います。

Q

最後に、若者へのメッセージをお願いいたします。

自分が無知であること、知らないことが多いという認識をまずはしっかりと持ってください。そうすれば、学びの重要性がより理解できると思います。例えば、「お金を稼ぐ」という行為に対して、銀行強盗という手段しか知らない人がいたとしましょう。すると、銀行強盗はその人にとっての「正しいお金の稼ぎ方」になります。もちろん銀行強盗よりも働いてお金を稼いだ方がいいですし、周囲からすれば「自分を見つめ直しなさい」と言いたくなることでしょう。しかしどれだけ言われたところで、人は知らないものは選べないのです。すなわち無知であることは、自分の世界観や思考が非常に限定されたものになるということです。

そして「知る」ということは、自分の窓を広げて、自分の世界観を変えることです。その上で、感謝と思いやりを大事にしながら、良き心を持って、自分がいいなと思う選択・行動を繰り返せば必ず自分に返ってきます。ぜひ、心の在り方を大切にしながら、自分と世界を更新して人生を歩んでいってください。